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もう何年も前になるけど、
たまたま立ち読みした少年マガジンで、鷹村vsホーク戦をやっていて、
僕は漫画やアニメは、第一話から順にストーリーを追うと決めているのだけど、ホーク戦があまりに華のある展開だったので、禁を破ってそこだけ毎週立ち読みして結末まで読んでしまい、ついでに猫田と会長の青春を描いたシリーズまで読んでしまった。

ベストセラーなだけあってたいへん面白い漫画だということはわかったのだけど、
あの時点で『はじめの一歩』という作品はあまりに巻数が多くて尻込みして読まずにきてしまった。

その後、『一歩』は深夜アニメになって、これがとても出気が良かったので全部見た。そしてこれでかなりのストーリーはわかった。

しかしアニメは一歩vs千堂の日本タイトルマッチのところで終了して、TVスペシャルの真田戦。OVAの間柴vs木村までは映像化したものの。
そこでアニメの製作は終わってしまったようだ。(残念、続編を熱望)

読まないでほっとくわけにはいかない作品なので、鷹村vsホーク戦までの間の空白を埋めるべく、いま読んでる。

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高校生だった頃、僕は森川ジョージの連載デビュー作の『シグナルブルー』をマガジン紙上で読んでいた。
当時は『バリバリ伝説』の亜流にしか見えなくて地味な新人という記憶しかなかった人が、とんでもない大作家になったなあという印象。

実は『一歩』の最初の数話もマガジンで読んでたんだけど、『シグナルブルー』の次回作という印象が強かったので、まさかここまで大作の感動巨編になるとは思いもしなかった。

読んでみると。
絵もストーリーも、巻を進めるたびに進化しているのがわかる。

ホーク戦が息を呑むほど面白かったのも当然だ。
今読んでいる、オッサンvsリカルド・マルチネスやゲロ道戦のあたりの名勝負の、さらに進化した形態だったのだから。

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すごいのは、これだけ連載していて、だれることが一切なく、いつもホットな内容で、漫画自体が成長を続けていて、それはイコール。作者自身が一切だれてないで常に戦闘状態だろうこと。

作者的には最終回のつもりで描いたという、二度目の一歩vs千堂戦は、(こういう言い方をするのもヘンだけど)最近の『一歩』に比べると明らかにつまらない。
最初の千堂戦なんかもっとつまらない。
いや決してつまらなくはないのだけど、その後の『一歩』がとんでもなく面白いだけなのだ。

普通これだけ連載続くとテンション下がるでしょ。
北斗の拳だって、ワンピースだってそうだった。
テンション的には似ている(と僕が思ってる)ボクシング漫画の名作『がんばれ元気』だって、28巻で最終回に着地した。
一歩はホーク戦でもう40巻だよ。

もうボクシングでいったら森川ジョージは世界チャンピオンだ。
いや、比較するならこの人がやってることって、作中のチャンピオンロードを歩み続けるリカルド・マルチネスよりもすごい。常に青コーナーの挑戦者側だから。
その姿は主人公の一歩とかぶる。

なんか、いつもバス釣りとか峠攻めとか、自分がオーナーしてるジムのセコンドとかして遊んでるようにしかみえないけど、謙虚で努力家で才気あふれ、いつも挑戦者の姿勢で勝ち進む一歩のキャラをそのまま体現してるのが森川ジョージなのかも。

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面白い漫画は星の数ほどあるけど、作品を読んでおもわず感化されて奮い立つ作品ってのは少ない。
作者の姿勢が、漫画の中にまであふれ出てるような熱気を持つ作品。
『鉄鍋のジャン』をやってた頃の西条真二とか。

一歩は、ボクシングという特殊で極限の世界をリアルに丁寧に描くことでしか達し得ない領域の精神論を、上手く表現できてる気がする。
単なるエンタメの枠を超えて、やたら重いものまで渡される。

ほんとのところは、ボクシングやったことがないので想像でしかわかりようがないけど。それは森川ジョージも同じだしね。
格闘技にはミーハーな興味しかない僕でも、ボクシングだけは別物だということだけは理解できるし、『一歩』ではそれが描けている。
ボクシングは崇高なものなんだというメッセージがヒシヒシつたわってくる。

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漫画のほうはようやく板垣君も登場し、ホークと鷹村の対戦が決まったところまで読み進めたけど、ここまでで印象深かったのは伊達英二とリカルドの戦い。

以下ネタバレあり


伊達が試合の中で「自分を取り戻す」というテーマ。
なんという題材を選んでくるのだろう。
ボクシングジムまで持ってしまう人だからこそ現場のいろいろな生きたドラマを肌で知ってるし。
彼が駆け抜けてきた漫画の世界でもそれは通じる話なんだろう。深すぎて眩暈がする。

最後、伊達は自分を取り戻して妻子の元に帰ってくるのだけど、これは『がんばれ元気』の最終回にも通じる感慨深い結末。
「元気が帰ってくる・・・」というあのラストに匹敵するエピソードだと思う。

伊達の
「キサマの魂を俺にくれ・・・!」
という見開きには、不意をつかれ、画面の勇ましさと反対に、思わず泣きそうになってしまった。

伊達が渾身のハートブレイクショットを打つために、試合のシナリオを描いて溜めに溜めて伏線張ってるのと同時に、作者のシナリオもここで読者に一撃を与えようと溜めに溜めてきた会心のショットを放ってるように思える。
やはり、作中のボクサーと作者は、ここでも二重露出のようにかぶる。

そして、このエピソードでは
『グラップラー刃牙』でいう勇次郎ともいえる最終標的が明かされるという意味でも非常に大事な話だったし、伊達が単なるかませ犬でなく、主役であり続けたってのもすごい。めちゃくちゃうまい。

ていうか、ここまで、一歩へのバトンタッチを予想してなかった。
マルチネスの歳を考えると、これは『がんばれ元気』の関拳児みたいな位置付けになるので、まさかそれはやらんだろうと思ってたのだけど。やるのね。

マルチネスの強さが半端ない描かれ方をしてたのもすごかった。
リアルな描写を積み重ねてはいるけど、俯瞰で全体を見ると、やってることはサイヤ人がピッコロをなぶり殺しにしてるのとたいして変わらない、そのくらい恐ろしい場面の連続だった。
いまのところこれがベストエピソードかな。ベストバウトはホーク戦だけど。

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『がんばれ元気』の連載時、ラストバウトの関拳児と元気の世界タイトルマッチの模様は、まるで本当の世界戦かのように読者が話題にしてたという。

ホーク戦をマガジン誌上で読んだとき、そういう熱気を感じた。
あれはリアルタイムで誌面を追いかけてないと味わえないものだ。
いまの連載に追いつくように頑張って読もう。
一歩の最終戦(世界タイトルマッチのはず)は絶対にコミックスで読んではならない・・・!

2005.10.17 Comment:0 | TrackBack:0
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