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脚本:藤川桂介 演出:西沢信孝 作画監督:中村一夫


ついに、マジンガーに空からの脅威が迫ります。
第19話のデビラーX。この回のジンライS1に続き、
エアロス三兄弟。ホーガスD5。バラスKなど。
空を飛ぶ強敵が次々と登場します。

これは明らかに「ジェットスクランダー登場」の前段階の踏み固め作業で。
ここを2~3話でまとめずに、(スクランダーお披露目の映画公開時期に向けて)長期間にわたってじっくりとやっている構成はすごいと思います。

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ところでちょっと話はそれますが。

’90年代中ごろに一世を風靡したTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』では、謎の敵”使徒”が、第3東京市ネルフの奥底に眠るアダムを狙って毎回毎回やってきますが、この一種ぞっとするようでエキセントリックな要素は、
マジンガー世代である庵野秀明にとっては、子供時代の面白かったものを自らの手で再現するという意味もあったのでしょう。

使徒のシュールなデザインは庵野秀明が大好きなウルトラマンの怪獣たち影響も受けてるはずですが、この一点に向かって進行してくる異形の怪物というシチュエーションは、マジンガーZのおどろおどろしい怪奇な魅力のひとつであって、エヴァがやっていたのはそのオマージュに他なりません。

エヴァは使徒の攻撃バリエーションの奇想天外なまでの多彩さが、面白ろさにかなり貢献していましたが、このジンライという機械獣も、過去の機械獣との差別化という意味では異彩を放っています。

超音速(少なくともマッハ5以上)で飛行する機械獣という、とんでもない設定が演出上でもよく表現されていて、高速撮影フィルムにしか写らない敵に、マジンガーZが最初から最後まで翻弄される姿は、これまで20数話かけて無敵のイメージを積み重ねてきたマジンガーだけに衝撃的なものがあります。

エヴァでやっていた黄金パターンは以下のようなもの。
こんな敵どうやって倒せんるんだ→冷静な状況判断で敵の特徴を把握したミサトがあっと驚くような起死回生の作戦を提案→決死の攻防戦→からくも勝利
というエンターテインメント要素を煮詰めたような作劇パターン

このパターンが、このジンライの回ではすでに完成しています。
ジンライのわずかの弱点の分析も、リアルな描写がされていました。
富士山麓のパノラマを背景にジンライとマジンガーが正面から激突するこのシーンなどは、
エヴァ零号機と使徒の対決シーンを思い起こさずにはいられないレイアウト。
ここはかなりカッコイイです。

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この異例の敵の出現に関してもうひとつ。
わずかなチャンスをものにした兜甲児の機転や勇気というものも説得力をもって描かれていたことも注目です。

マジンガーは力の化身でありながら、力さえあれば強いのかというアンチテーゼを常にはらんだ存在。操縦者が神にも悪魔にもなれる魔神。

そのパイロットが兜甲児であるからこそ、ドクター・ヘルの進行をここまで妨げているのだという、スタッフの目論見がよく表現できていたと思います。

マジンガーに乗れば誰でもヒーローになれるのなら、主人公が兜甲児である必要もないわけで、その作劇上での危険性にはスタッフも充分気づいていたからこその、こういうエピソードなのでしょう。

このことは、のちの第26話、「激突!サムライ甲児 対 あしゅら機械獣」で、かなり明確に打ち出しています。

今回は、”逆境”という一石で、「ジェットスクランダー」と「パイロット兜甲児」。
このふたつの必然性を語る効果を生み出しているところが、非常にうまいなと思うのです。
2005.10.09 Comment:0 | TrackBack:0
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