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新聞広告で週刊文春のこの記事の見出しを見て、馴染みのコンビニでチェックしようとしたら、なぜか文春だけない。

この号

翌週に他のコンビニに立ち寄ったら、いつのまにか次号がでていた。
というわけでこの記事見逃したので、どうせネットで騒がれてるだろうと期待して検索かけても反映されるようになるまでタイムラグがあるので、目当ての記事はHITせず。

・・・こうなるとどうしても知りたい。
MASTERキートンは僕の中でBEST漫画といってもいいくらいの作品。
キートンになにがあったのだ。

僕の中で想像がぐんぐん広がっていて、
こういう想像になってた。

5月10日に、イラクで
外国警備会社の社員、斎藤昭彦さん(44才)が拘束されたというニュースがとびこんできた。
この警備会社というのはかなり語弊というか勘違いがあるままに日本で報道されていて。
実際は民間軍事支援会社とでもいったほうがいい・・・つまり軍事行動代行の傭兵派遣業というのが正確なところらしい。

斉藤さんは不幸にも襲撃を受けた際の傷がもとで亡くなってしまったが、
のちにわかってきた、この人の経歴がすごい。

このへん
79年陸上自衛隊に入隊。第1空挺団(特殊部隊)に所属するが81年に退職。
その後、20年ものあいだフランスの外国人部隊に所属して軍役に従事していたという。

20年が正確な数字だとすると、数年ブランクがあって計算が合わない。
どこにいたかっていうと、これラジオで誰かがいってたんだけど、
どうもこの人。イギリスの特殊空挺部隊SASに所属していたことがあるらしい。
SASといえば、キートンの所属していた部隊。
エリート中のエリートだ。

「フランス外人部隊には、たたき上げの中でも最上級の地位に成り上がった日本人がいるらしい」
斉藤さんは、そういうふうに軍事関係者の間ではしばしば話題に上るほどの存在だったそうだ。

この伝説っぷりが、キートンとかぶる。
第一話ではキートンにかつて指導を受けたことのある教練兵が、上官であった軍曹のキートンと敵同士として相対するシーンがある。
彼が過去のしがらみを思い出したのは、キートンが日系で異例の存在だったからだ。
日本人の教官というだけでキャラが際立っている。

他にも初期のエピソードには
「そういえば聞いた事がある・・・」と、凄腕の日本人軍曹の噂を、登場人物が思い出すシーンが多かったと記憶してる。

つまり、邦人でありながらSASの軍歴があり、フランス傭兵部隊のトップクラスの兵士であった斉藤さんは、
キートンのキャラを作るに当たってモデルになった人だったりしないかと。

そして、その人がイラクで亡くなったのと、この文春の記事のタイミングがピッタリつながるものだから、てっきりこの関係の、なにか国際的な事情がからんだ壮大な話なんじゃないかと空想してしまっていた。


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・・・が。

今日ネット検索してみたら、かなりでてきた。
たぶんトップにくるここが一番詳しい。
砂上の賃貸


ていうか、ここ読んどけば文春いらないや、それ以上に濃密な内容で、ただ驚くばかり。
しかも壮大どころか、下世話な話だー!

関連ブログを読んでいったら同じようにショック受けているひといたけど。
そう、ほんとプチショック。

勝鹿北星が原作をほとんど書いてなかったなんて・・・

『MASTERキートン』の原作者としてクレジットされている勝鹿北星は、
キートン連載当時、サブカル誌でも謎の人物として特集が組まれるほどの謎めいた人物で、その謎が『キートン』という漫画のひとつの魅力になってるような雰囲気さえあった。

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僕の情報は当時のままで止まっていたので、編集者=勝鹿北星説も知らなかった。
いろいろ今回の絶版騒動でわかってきたことを総合すると。

どうも担当編集者長崎尚志氏と、作画家でしかない位置づけの浦沢直樹先生がほとんどのストーリーを合議で決めて言ったというのが、真相からそう外れていないようだ。

この担当編集者は後にスピリッツの編集長にまでなるのだけど、印税着服疑惑で更迭されてしまったという。
なるほど、そこから編集者=勝鹿北星説がでてきたのも頷ける。

だけど実際、いま世間に出回った情報で、薄々確実ではないかと思われていることは、
勝鹿北星は設定だけやって、ほとんど作品にノータッチ。

それどころか、浦沢直樹が独断で勝鹿北星の脚本をボツにしていった疑惑すらある。

いや、結果的に『MASTERキートン』は傑作だったので。
その判断は作家浦沢の野生の勘というか、器の大きさを表してるというか。
そういうものをいっそう際立たせる。

そういや『MONSTER』が始まったとき、ビッグコミックオリジナルの編集部は「キートンのようなヨーロッパを舞台にした物語をわが誌でもう一度」と浦沢直樹にお願いしたそうだ。

謎の原作者勝鹿北星をむやみに超リスペクトしていたアホちゃんこと僕は。
「なんで勝鹿北星にお願いしないんだろう」と素で不思議に思っていた。

実際は編集部がお願いしたのは浦沢直樹と、そのブレーン長崎尚志だったのだね。
納得。

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名前貸しだけのような実態になってしまった勝鹿北星。
ずっと謎だったこの人、実はすでに他のいろいろなペンネームが明かされ、ネットでは常識として定着してたようです。
このネット全盛時代に僕は怠慢でしたね。

そのPNのうちのひとつは僕も読んでいた作品の原作者でした。
はるか昔、小学生の頃。
里見敬のデビュー作『なんか妖怪』の原作者、きむらはじめがそのひとです。

内容はもう忘れてしまいましたが、
かなり面白かったのを覚えてます。
勝鹿北星さんは昨年の12月にガンで他界されたそうで、
謎が解けたとはいえ、ながらく僕の頭を占拠していた謎のカリスマ勝鹿北星の足跡を辿る意味でも追悼する意味でも。
『なんか妖怪』を古本屋で買い集めようかなと思います。

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そして、今回わかったことは、そんな悲しい話だけでなく、
勝鹿北星亡き後も、実は傑作『MASTERキートン』の作者は健在だといううれしい事実です。

まあメガヒット作『MONSTER』、そして連載中の『プルートゥ』において彼らは第一線で活躍しているわけで、
勝鹿北星の次回作はまだかとアホな期待して徒労に終わったこの10年の怨念と飢餓感も、妙な形で充足されました。

長崎尚志氏は、編集長降板劇のあと小学館を退社し、浦沢のブレーンとして、そして独立した原作者としてフリーになったようで、
この経緯はまるごと、往年の『アストロ球団』のストーリー作り全部やらされて、馬鹿馬鹿しくなって脱サラして原作者になってしまった愛英史を思わせます。
そういえば愛英史が原作をやってる『ゼロ』の作画が里見敬なのも奇妙な符合だ。

たしかに編集者は高給取りですが、こうして創作に密接に関わった場合は、当然著作権も発生するという認識を高めていった方がいいのかもね。
なあなあの業界だから。いつかこういう才能ある人は爆発してしまう。
まあ才能あるから、ひとりで稼いで十分食ってけちゃうから、いいんだろうけど・・・

アニメ業界がよくやる架空の原作者って著作権問題を解決するための知恵だと勝手に思ってるんだけど、ああいうやり方で当事者に公平に分配すればいいのにね。

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ところで大事なこと忘れてた。
この『キートン』絶版騒動のキーマンが、
なぜか横からしゃしゃり出てきた巨匠・雁屋哲先生・・・!!
ゴルゴ脚本家時代の盟友菅伸吉(勝鹿北星)の名誉を守るため、出版社に押しかけ、
もはや小学館VS雁屋哲という図式の争いになってるというのだ。

ここが詳しい。
ARTIFACT ―人工事実― | 週刊文春の『MASTERキートン』絶版記事を考えてみる

このサイトでは、
勝鹿北星はちゃんと原作をやっていたのに、それを浦沢・長崎コンビが、自らの利得のために貶めたという推測もひとつの推理として書いてますね。

ただ直後に補足もしてあるように、
この件は勝鹿北星さんも生前、コミックの新しい増刷ぶんでの自分の名前の縮小。
そして印税の取り分の再検討でも示談が成立済みの話ですから。

そこになんで雁屋哲でてくんの???
ってのがみんな普通に疑問に思うところでしょw

いまたまたま雁屋先生の傑作『野望の王国』を読み進めてるとこだったもんだから。
もうヤクザの仁義の世界を見てるかのような錯覚をおぼえる・・・w

もう雁屋先生が勝手に怒って、職業作家(ヤクザ)のメンツのために、
(野望の王国のごとくw)小学館を火の海にしようとしてるのではないかというイメージ。

まいったなあ・・・という感想のほかに
さすが雁屋哲だと拍手したい気分でもあります。


砂上の賃貸が2chから引用していたこの部分ですが。

756 :名無しさん@お腹いっぱい。 :03/06/25 17:50
浦沢直樹に関する噂

「マスターキートン」の原作は「勝鹿北星」になっているが
実は浦沢は勝鹿の原作をほとんど使わず、自分で描いていたらしい。
(ネタだけ使っていたということ)
勝鹿は「話を使ってもらえないのに原作としてクレジットされ
金をもらっている」ことに悩み、同じく原作者の雁屋哲に相談した。
それを聞いた雁屋はあるパーティで浦沢を問い詰めたという。

これが本当だとすると、すごいイメージが膨らんでわくわくしてしまう。
大怪獣同士の戦いだ。
たぶん天才浦沢は、鬼才雁屋のプレッシャーを軽く流したはず。
それが雁屋は許せない。
なにせ暴力団はメンツを潰されたら食っていけないのですから
(もう僕の中で雁屋=暴力団になってるw)

あー・・・傑作漫画『キートン』がこんな形でゴシップになったのは悲しいんだけど。
なんかいますごい楽しい。

2005.06.04 Comment:0 | TrackBack:0
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