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21・22・23話
今回のウルトラマンの特徴はいくつかあるが、
その中でも主人公をウルトラマンでなく、隊員に設定したことに付属してもうひとつ大事な点が。

地球防衛軍に相当するTLTは強い。
ウルトラマンとTLTの戦力は同等なのではと思えるくらい、対ビースト戦においてTLTの担う役割は大きい。
昭和の旧ウルトラマンシリーズでは、科学特捜隊からの伝統で、「防衛軍」は怪獣に破壊されるためのかませ犬として「脱出!」するために存在するような頼りない組織。
ウルトラマンの強さを強調するためのダシでしかなかったわけだ。

TLTはもともと単独でビーストをかろうじて殲滅する程度には強かった。
それが溝呂木の登場でビーストは強さを増した。
そこそこ強いウルトラマンネクサスが補佐してかろうじて勝利を収める程度に、「ビースト&溝呂木」VS「ネクサス&TLT」の戦力は拮抗している。
このバランスが緊張感があって心地よい。
孤門と姫矢が共闘して、ひとつの大事を成し遂げるという構成にも一役買っている。

21話では、姫矢はTLTに捕まって観測実験されてしまう。
心臓が止まるあたりは大ヒットしたアメリカの連続ドラマ「24」の影響ちゃうんかと思ったけど、それは置いておいて、
姫矢を解析した結果、TLTはネクサスの光線と同等の破壊力をもつウルティメイト・バニッシャーを開発する。
もともとが強い上に、さらにはウルトラマンの必殺光線と同等の力を所有してしまう組織というのは前例がないのでは。

24話「英雄-ヒーロー-」
この設定が、姫矢編クライマックスの24話でも十二分に生かされている点がいい。
ネクサスの手を一切借りず、ウルティメイト・バニッシャーでビーストを殲滅するTLT。
しかし溝呂木の変身したダークメフイストはあまりに強い。

そこで、破壊光線であるウルティメイト・バニッシャーを、光を失ったウルトラマンのエネルギーに転用する展開にもっていくのだが、脚本がうまい。
イラストレーターのキャラも立ちまくりだ。

エナジーコア(カラーライマー)を寸分も外さずに撃たねばならないという過酷な状況が、姫矢と孤門の紡いできた信頼関係の最終段階に位置する試練だというのも、伏線の消化としては綺麗だ。
さらには、この展開は、「光は絆だ」というキーワードにも合致している。
ウルティメイト・バニッシャーはウルトラマンの光の力を科学的に解明したものなので、
光の力ネクサスに、人間の科学力で間接的に関わってきたTLTの関係の縮図がここにも入れ子の構図になっている。

孤門はウルトラマンではないが、ウルティメイト・バニッシャーを通じて光の絆に触れている重要な人物なのだ。
光の力をネクサスに与えるという試練を乗り越える姿は、主人公として堂々たるクライマックスを迎えたと思う。

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もうひとつの伏線の消化。
姫矢の救済という部分に関しては、やや雑な印象なのが残念。

姫矢がネクサスとして戦ってきたのは、試練を乗り越えるという前向きな意思だと思っていたが、ここにきて明かされた姫矢の内心は逆だった。

戦地で背負ったトラウマが罪悪感となっての自罰的行為だったのだ。
自分を罰することで贖罪しようという、死へ向かう救済願望が彼を瀕死になるまでの過酷な戦いに駆り立てていた。
いわれてみれば、これまで描かれてきた姫矢像と合致する。

かつて根来に「そんなにまでしてお前はなにと戦ってるんだ」と問われた姫矢は「俺が戦っているものは宿命です」と答えたが、
自罰の念を吐露する姫矢の姿には、決してなにかと「戦っている」人間のもつ覇気はない。
姫矢のネクサスとしての戦闘は、本質的には「戦い」ではなく無機質な機械的行為だったということだ。

これはヒーロー像としてはかなり情けないというか、
悩むだけ悩みました、ボクはがんばったので殺してください、あとはよろしく。
というような投げやりな態度がヒーローとして相応しいかというと疑問。
副題は「英雄」なのだから、ここでいう英雄はやはり主人公孤門であるといえる。

姫矢は最初から最後まで、主人公に関わって救済しあった同胞の位置でしかない。
しかも最後は戦場で見殺しにした少女の霊魂に助けられている。
孤門を補佐し助けてきたヒーロー的実績はあるが、
今彼が内心を語った後、振り返ってみると、
姫矢は孤門を助けているようで、自分を映し見た孤門を救済することにより、むしろ自分が孤門に助けられている。

なんだか、助けられっぱなしのウルトラマンであった。
それが今回打ち出した異色ファクターなので、これは成功してるといえるのかな。

ただ、やっぱり霊魂のひとことで簡単に助けられちゃう展開は雑な感が否めない。

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CGがかなり頑張っていたので、姫矢編の終わりに相応しい出来となった。
TLTとネクサスとダークメフィストが三者入り乱れての空中戦は、TLTの異例の存在感もあってかなり興奮できる。
CGにおいても板野サーカスは健在で、ミサイルの乱舞はもちろん。
ネクサスが空中から反転するシーンなども、非常にアニメチックなセンスを反映したテンポのいいアクションになっていた。

ここまでいろいろ不満な部分も多かったネクサスだが。
今回、演出的にも文句のつけようがなく、脚本の好調、力の入った特撮やCGもあいまって、
姫矢編の有終の美を飾ったといえるとは思う。
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2005.05.18 Comment:0 | TrackBack:2
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