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『ウルトラマンネクサス』
第1話~13話

遅ればせながら現在土曜日早朝に放送中のネクサスを見始めた。
ビデオに録ったものをのろのろ放送を追いかけながら見てたのだが、
ここ数話のテンションが高くなってきて、物語の骨子が見え始めたら、これはかなり面白いんじゃないかと思えてきて、本腰をいれてみてる。

TBSの番組サイトにはこうある。
ネオスタンダード・ヒーロー誕生!最大・最強! ウルトラマンが変わる!!!

「ウルトラマンが変わる!」新ヒーロー『ウルトラマンネクサス』は、これまでのウルトラシリーズにない斬新な設定で大きく変わる。
 ・ウルトラマンに変身できる人間がシリーズ中に数人登場する。
 ・変身できる人間は、防衛機関に所属していない。
 ・ウルトラマン自身も銀から赤へモードチェンジして戦う。
 ・異生獣「スペースビースト」はもちろん、ウルトラマン、防衛機関の存在を一般の人は知らない。
 ・光の超人『ウルトラマン』に対して、その影となる「黒いウルトラマン」も出現する。
 『ウルトラマン』のテレビシリーズが誕生してから38年。この普遍的な「ウルトラワールド」の世界観に新しい設定と深いストーリを融合させることで、さらにパワーアップした新しいヒーローが誕生する。

羅列してある「斬新」な点が、ことごとく斬新でない。
ライバル番組である平成仮面ライダーでやってたことや、中には過去の平成ウルトラマンでやっていたことまでもが平気で含まれてる。
これはもう魂のこもってないおざなり紹介でしかない。
おざなりな紹介では視聴者だって興味をひかれないのだよ。危うくネクサスを1年間スルーして見ないところだった。

僕の感想文は、ささやかながらネットに公開してるわけで。
そうである以上は、他の人にも番組を見てもらいたいなという前提で書いてます。
ネタバレ も含んでますが、これから見る人が興味をそがれないように注意はしてるつもりなのでご了承のうえお読みください。

実際見てみると、序盤はかなり退屈。
しかし、数話過ぎてくると、伏線を消化し始めたこともあって、のめりこんで見るようなシーンが多くなってきた。
数々の異色ファクターもそのせいか魅力的に見えてくる。

番組の内容に興味が出てくると、凡庸に思えたOPやEDまでカッコよく思えてくるから不思議だ。

ガレージキットを多用したOPは燃える。
とくにこの出動シーンがいい。

で、異色な点だが。
まず明らかに過去のウルトラマンと比べて異質なのが、
主人公(隊員)とヒーロー(ウルトラマン)の分離。
これは僕も最近見たんだけど’72年の『アイアンキング』との類似がささやかれてるようだけど、
あれは主人公とヒーローが一心同体のようなものだった。

『ウルトラマンネクサス』において、ヒーローのネクサスは冒頭からずっと謎の存在。
この番組の地球防衛軍であるTLT(ティルト)もネクサスを、「怪獣を捕食する巨人」=危険な怪物として攻撃。

ネクサスの正体が姫矢でないかと気付いた孤門は、過度にウルトラマンに攻撃的な上司と板ばさみになって苦悩する。

基本は孤門サイドの視点でつくられていて、主人公は完全に孤門だ。
視聴者が共感するのも孤門だろう。

そして、ウルトラマンのほうは置き去りかというと、そうでもなく「謎」でかなりひっぱってる。
そのひっぱりかたもいい感じだ。

いまのところカメラマンであった姫矢のトラウマ体験が紹介されたのみで、なぜウルトラマンネクサスに変身するようになったのかはいまだ明かされない。

姫矢の哀愁漂うワイルドなマスクと、切ない過去が特撮番組のあらたなユーザー層である主婦の母性本能をくすぐるように作られてるのは明らかで、
男の僕もついつい女性視点で見てしまい、ぐっとくるものがあります。

悩み成長する主人公孤門と、心に傷を持ったビターな味わいの姫矢の意思が少しずつ疎通してくるあたり。
「サポートとしてのウルトラマン」という構成がドラマの中でうまく機能し始めてる感じです。


主人公側の心の傷も現在進行中で。
冒頭になにげなく描かれていたデートシーンとかですね(かなりつまらん)、幸せなカップルの描写(他人の幸せはほんとにつまらん!)が、最悪の展開になっていく残酷でホラーチックな描写はかなりあざといものの、素直に面白いと思いました(ワーワーパチパチ!)。
あまりにひどい展開なので、主人公はドラマの中でちゃんと救済してあげて欲しいものです。(振られた男には僕はやさしいです)

10話あたりから、溝呂木というサイコなゲームマスターが登場して物語の全体像が見え始めた。
この展開は’90年代に流行ったサイコ殺人ものを思わせる。
しかも『沙粧妙子・最後の事件』や『ケイゾク』なんて具体的なタイトルがいくつか浮かぶところからも、方向性が安易に感じられて不安でもある。
単に他ジャンルのおいしいところをもってきただけでなく他の特異な点と融合したハーモニックなドラマをみせてもらいたいものだ。


あと、アクションがけっこういい。
メタフィールドという擬似空間に怪獣を誘い込んで殺すという設定のせいで、「ビル群の隙間で戦う巨人」という魅力的な構図がなくなってしまったのがマイナスに働くと思ったのだが、
敵対するもう一人のウルトラマンとの戦いが序盤からメインになってるので、、広いスペースで体術とCGを駆使した縦横無尽のバトルを繰り広げているのを見ると正解だったと思う。

OPでCGモーションディレクターという役職に板野一郎がクレジットされてるのも目を引く。
板野一郎といえば、『超時空要塞マクロス』や『北斗の拳』などで名をはせたアクションのうまいアニメーター。
天才的センスで描かれた飛び交うミサイルの乱舞を、「板野サーカス」と呼んで当時のオタクは絶賛した。

’80年代アニメブームを支えたアニメーターのひとりだ。
同期でマクロス周辺の80年代オタク出身アニメーターであった庵野秀明河森正治が演出家として転向していく中、板野一郎はストイックに動画やアクションの魅力を追求していたってわけね?

11~12話でのネクサスとファウストの戦いではCGのウルトラマンたちが空中戦を行ったが、メリハリのきいたアングルの展開やテンポがかなりいい出来だった。
たぶんこのへんが板野一郎の仕事なのだろう。


12話で漫画チックなスピード線の中で、拳が交差して相打ちになるところは、一見あしたのジョーのクロスカウンターのパロディにも見えるが(ちょっと検索してみたらやっぱそういわれてる)、
たぶんあれは『北斗の拳』で板野が担当したラオウとケンシロウの一騎打ちのセルフパロディだったのではないか? ちょっとやりすぎだよね。

いやあ、それにしてもこのCG時代に食いっぱぐれないよう、こういうスキルを習得してたんだね。意外だ。


監督の小中和哉や、脚本・シリーズ構成の長谷川圭一については、平成ウルトラマンをほとんど見てない僕としては、Vシネマの『ブラックジャック』や『ASTROBOY 鉄腕アトム』の作り手という認識だ。
これらの作品の堅実かつ深みのある作り方に僕は非常に好感をもったので、今回のネクサスにも期待する。
まだ序盤を消化したにすぎないので残り9ヶ月ほどをリアルタイムで追いかけてみようと思う。
最近は過去の名作ばかり見てるオタクスタイルなので、
こういう楽しみな作品が週にひとつは欲しいものだ。

【公式HP】
hicbc.com:ウルトラマンネクサス
 http://hicbc.com/tv/nexus/

2005.01.18 Comment:0 | TrackBack:1
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