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脚本:布勢博一 演出:久岡敬史 作画監督:白土武

いきなり、あしゅら男爵が、紫色の屈強な大男に鞭でしばかれてるw
これは卑怯だよw 冒頭から笑い死にさせる気かとww


「打てーもっと強く打つのじゃー!」



「貴様はいつになったら光子力の元になるジャパニウムを手に入れることができるのじゃ」


「ワシは待った。十分すぎるほど待った。だが貴様の報告はいつも失敗の連続じゃ。もはや言い訳は聞かん!」
「それは貴様が能無しだからじゃ。マジンガーZごときに恐れをなして、逃げ腰で戦うからじゃ!」


「悔しいかあしゅら男爵。悔しかったらマジンガーZを倒し、ジャパニウムを手にいれろ。わかったか!」



「おのれマジンガーZ兜甲児・・・!」
「命に代えても貴様を倒して見せるぞ!」

雷の閃光と共に、決意を新たにするあしゅら男爵。


その頃
「空が青いぜー」とかのんきなことをいってる甲児くんたち。
「いまごろあしゅら男爵、泣きべそかいてるさ!」
と言い放つボス。
ひどいw  しかも当たってる。


トボトボと通路を歩くあしゅら男爵。

「どうしたあしゅら男爵。マジンガーZを倒す作戦はできたか」

「できません・・・どうしても。 ドクター・ヘル、再び私に罰を・・・」

できませんてw
あれだけ発奮してたのにもう諦めるんだ・・・
あんた、この仕事向いてないかもよw

「もうよい」と、先ほどとは打って変わって、やさしい口調のドクター・ヘル。このやさしさが逆に怖いです。
バイオレンスなサディストモードとの落差がこの人の病的な部分を強調してるように思うのです。

「それよりお前に見せたいものがある。ついてこい」
気が落ち着いたのは、なにやら次なる作戦があるからでもあるようです。
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あしゅら男爵の連れて行かれた先には、製造されたばかりの鉄仮面が機械につながれています。

鉄仮面、拘束具をはずされ、こちらに歩いてきたかと思うと、
仮面をズボーッと脱ぐ・・・・


うわー、おもしろーい。


今回のドクター・ヘルの悪だくみ。
光子力研究所に、弓教授の偽者を送り込むというナイスな作戦なのです。

・・・しかし、弓教授の顔で、このコスプレ。
ものすごい面白さだ・・・w

ドクター・ヘルが今回の作戦にセットで用意してくれたホーガスD5で襲撃するあしゅら男爵。
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場面変わって車中での親子の会話です。


会議は遅くなるのかと、父に尋ねるさやか。

弓「いやーすぐ終わると思うよ」

さやか「じゃ今夜はお父様の好きなビーフシチューでも作って待ってるわ」


弓「おーっ、それはありがたいねえ、へへっ


弓教授はビーフシチューが好き。
これはイイことを聞いた。試験にでるかもしれない。

セリフの「へへっ」の部分は、実際には、言ってるか言ってないかの微妙な音声ですが
僕は「へへっ」と表記することにしました。
そのほうが面白いからです。
とにかく弓教授はビーフシチューが好きなんです。
いえ、大好きなんです。

目を閉じれば、一心不乱にビーフシチューを食べてる弓教授がまぶたの裏に浮かぶようです。
もちろん、ヒゲシチューでびちゃびちゃです。

このさいだから描いてみました。



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さてあしゅらは首尾よく弓教授を誘拐し、弓教授と偽者が入れ替わりました。

この偽者がケッサクです。
まず手の爪が黒いという、本物と見分ける相違点をわざわざつくってあります。
秘密裏に事を進める工作員なのに、この爪の意味がわかりませんw

マニキュアくらい塗っておけばいいのに。
案の定この黒い爪は、のちに教授が偽者だと、さやかに気づかせるきっかけになってしまいます。
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偽者の怪しい動作も面白かったです。

科学庁の総会では熱い議論がかわされていて、弓教授も意見を求められるのですが。

「せっかくのご指名ですがいまワタシ非常に疲れております帰らせていただきたい」
さらに偽者はチョーシにのって、弓教授への信頼度を利用し、甲児くんにホーガスD5の性能に関するまったくの嘘を教えます。

「水中はやつの一番の弱点」という、偽弓教授の嘘アドバイスを信じた甲児くんはホーガスD5の得意な海中戦にあっさり引きずり込まれ大ピンチに。

「どうしてそんな嘘を教えたの!」 と詰め寄るさやかに向かって
弓教授はさわやかに答えます。


「わたしの勘違いだった」

「勘違いぃ??」



「仕方がない。こうなったら甲児くんのことはあきらめる他はない」
この偽弓教授の正体を知ってるから納得いくんですが、
これがなんの説明もなかったら、かなりシュールなギャグ作品です。
この怪しい弓教授はけっこうツボでした。
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さすがにここまで怪しい言動の連発で、ジャパニウムを奪取する寸前でさやかに正体を見抜かれてしまい、戦闘も逆転しかけるのですが、
ここでついに切り札発動です。
人質はやはり強い。今回の作戦は二段構えになってる良い作戦だと思います。
ドクター・ヘルはさすがですね。
こうなっては甲児くん手も足もでません。

そして弓教授が男気を見せます。
「さやか、私一人の死を恐れ、人類をドクター・ヘルの奴隷にしてはならん!」

さすが兜十蔵の弟子。言うことが違います。
この仕事をする以上、いつでも死ぬ覚悟は出来ていたのでしょう。
弓教授の次の行動こそ、人類の誇りと勇気の証。

歳がバレますが、ライディーンのフェードインではありません。
甲児くんの足手まといにならぬように、崖下に自ら身を投げ出したのです。

この決死の行動が起死回生のチャンスを呼び込みました。
甲児くんの機転のロケットパンチで見事弓教授をキャッチ。

おみご・・・

・・・まあ、硬いことは言いたくないんですが、
マジンガーの手のひらって、それこそとても硬いと思うんですよ。
たぶん超合金Zくらいには。

崖の上から飛び降りたときの位置エネルギーは、地表に近づくにつれ、加速度的に移動エネルギーに変換されていきます。
つまり、崖の上から下に向かって飛び降りた加速度的なベクトルに対し、
甲児くんが、横からのベクトルでロケットパンチをあびせてとどめを刺したのと、これは同じ状況じゃないかな・・・


・・・というようなことを言う人は野暮です。
少なくとも江戸っ子ではありません。

てやんでえ、おみごと!

「弓博士さえ取り戻せばこっちのもんだ」
ホーガスD5をやっつけるマジンガーZ。
めでたしめでたし。

・・・

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今回、さやかさんの作画がいつもと少し違うように思いました。
お転婆な美人というよりも、天真爛漫な少女という感じで幼く見えます。

作画監督にクレジットされてる白土武は、筋肉ムキムキの正確なデッサンを得意とする人だったと記憶してるので、一応原画マンを銘記して置きます。

原画
土屋幹夫 友永和英 荒井操 林一夫



(おまけ)「弓教授」のこと。
このブログでは弓教授のことを「弓教授」と表記しています。
こう書くと当たり前のことのようですが、
劇中ではこれまでも「弓教授」のほかに「弓博士」という呼称が頻繁に出てくるのです。
この28話では終始「博士」でした。
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「教授」は大学の教授であり、「博士」は大学院博士課程を修了したドクターです。
現在では、博士号をもってないと(理系では特に)教授職にはほぼ就けないので、「教授」と「博士」の肩書きが同時に存在するのは当たり前なのですが、『マジンガーZ』が放送されていた頃はそうでもなかったようですね。
研究に専念したいために博士号をとらなかった教授や、在野でのその道のエキスパートが教授になることも多かったようで、弓教授の場合は両方の肩書きを持っているようです。

「末は博士か大臣か」といわれたように、この頃「博士」にはそれほどの重みがありました。
現在の日本では「博士」の肩書きは、昔ほどには重みがなくなってしまっています。
現在では博士は就職難で、せっかく博士課程を修了しても研究職につけない場合の方が多く、博士になりたがる人が減っているのが現状です。

それは国策で、専門知識をもった博士を量産する方針をとったためなのですが、
その「博士のインフレ」が始まったのがいつかというと、(当時の大学を知る世代に話をきいてみたところ)昭和40年前後じゃないかと思います。
この頃に大学院の博士課程を修了した者は皆可博士号を取得できるようになったようですが、
、それ以前では、研究において独自の分野を開拓し、論文が認められて科学的な成功を収めた人だけが持っていたその道の権威が「博士」でした。

しかし、前述したように、その後は博士が量産されていくことになり、続々と世に出て行くこといなります。
博士号をもっていれば博士ですから、博士ってのはごろごろいて、言ってしまえばドクター中松だって博士なわけです。
つまり「博士」という学位に重みがあったのはマジンガーが放送されていた昭和40年代中盤がギリギリで、
それ以降は「博士のインフレ」がおきて、「博士」であることの意味が薄くなっていくのです。
そして、このことは、漫画やアニメの「博士」の権威に関してもいえることです。



さて話を元に戻しますが、
マジンガーの放送されていた昭和47~8年頃には、「博士」の権威はすでに落ち始めていました。
にもかかわらず、弓教授に「教授」という肩書きがありながら、「弓博士」という呼称が頻繁にでてくるのは、そちらのほうが偉そうに聞こえるからだと思います。

しかし、(これは当時でも現在でも同じですが)同じ大学内に限定した場合、博士という学位よりも教授という職のほうが格が上です。なぜなら博士課程は大学の教授の下で研究をして修めるものだからです。

教授=教育者で、博士=御茶ノ水博士や天馬博士=ハカセ! というイメージ先行の勘違いがあったのかもしれませんが、こういった漫画アニメの慣習から「弓博士」というえらそうな(?)呼称がでてきたのかもしれません。
つまり漫画やアニメの世界での「博士」はまだ重みがあったのでしょう。

この話では、弓教授(の偽者)が「科学庁総会」なるものに出席する場面が描かれていますが、
ここでのネームプレートを見ると、はっきりと博士と書いてあります。
その道の権威として意見を求められるならやはり「教授」という肩書きがふさわしいのではないかと思うのですが、それよりもこのプレートはおかしいですね。

弓教授には「教授」や「博士」のほかに「光子力研究所所長」という肩書きがありますが、
このプレートには、「光子力研究所所長」という肩書きと、「博士」という肩書きが同時に書かれています。
光子力研究所の所長としてこの総会に呼ばれているのならば、本名の「弓弦之助」と書くべきですよね。

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もう少し話を広げたいのですが、一番言いたいのは『マジンガーZ』という作品において、弓教授が「教授」であることの意味です。

上でも書いたように、弓教授には「光子力研究所所長」という肩書きがありますが、
この光子力研究所は、実際には軍事基地としてマジンガーZの出撃のための軍事拠点だったわけです。

僕も再放送で『マジンガーZ』を見ていたときには子供心に、「戦闘」とその作戦をすべて司る人間の「教授」という肩書きのギャップが魅力的だと思っていました。
そして弓教授の温和な性格とビジュアルが戦闘にふさわしくないことも、魅力的なギャップだったのです。

これは『マジンガーZ』が作られた時代が
「科学への希望」という時代背景を反映させていたからだと思います。
マジンガー放送の2年前、1970年には日本で初めての世界規模の博覧会「日本万国博覧会(大阪万博)」が開催されてます。

この万博が、日本とその国民にもたらした「科学技術」への関心は多大なものがあると思います。

科学という意味では'85年のつくばの科学博のほうがこの話にふさわしいように思えますが、
1970年という、日本の高度経済成長の象徴としてこの時代に開催された万博だからこそ、
それまでと違った科学へのあこがれが強く反映されたはずです。

この後の電子立国日本を作り上げた我々日本人にとっては、万博は自らのルーツの象徴とでもいうべき、精神的な故郷のようなものですらあります。
つくばの科学博のときは、すでにパソコンもクーラーも一般家庭に普及してましたから。

実際には当時の空気は、懐かしがるような類のものではなく、「未来」と「現在」を同時にイメージさせるようなビビッドな活気に満ちていたのでしょう。
マジンガーはその副産物のひとつであり、
鉄腕アトムから受け継がれた、(漫画やアニメによる)科学への関心を1972年当時の子供たちに植えつける役目を担った主役でもあったのではないかと。

光子力研究所が研究しているのは「光子力」ですが、これは当時の列島全土のエネルギー需要の問題を解決する「原子力」へのオマージュだと思います。
あの頃、「科学」と「エネルギー」は、ほぼ同一のイメージで語られていたのではないでしょうか。
大阪万博の様子からもこれは伺えます。

三菱電工HP
サイアス誌掲載意見広告'99年1月号
不滅の灯明をめざして
より



このことは、同年放送の「科学忍者隊ガッチャマン」のストーリーの核となるのが、地殻変動エネルギーを利用した「マントル計画」だったことからも伺えます。

ここでも「科学」と「エネルギー」はイコールで語られてるわけです。
ですから光子力研究所の顔としての弓教授は、学究の徒であり、研究職の象徴である「教授」であるのが正しいと思う次第です。
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2006.07.16 Comment:0 | TrackBack:0
脚本:高久進 演出:笠井由勝 作画監督:森下圭介

まず最初に言わせてください。あしゅら男爵は悪くありません。
僕がこれに副題をつけるなら
「あしゅら男爵は悪くない!!」にするでしょう。
というか勝手にそうしました(笑
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事の発端は、ドクター・ヘルの発案と思われるちょっとひねった作戦でした。
マジンガーはあきらめ、マジンガーと同じ光子力を動力源とするアフロダイAを拉致るという、なかなか大胆かつ成功率の高そうな良い作戦です。

アフロダイAをおびき出し、見事捕らえることに成功したあしゅら男爵。
ここまでの首尾は完璧です。

人工島の内部にある秘密工場でアフロダイAを解析し、その結果をテープとフィルムに記録し、ドクター・ヘルに届けようとするが・・・



マジンガーを足止めするために地上に放たれた機械獣ベルガスV5の首が、マジンガーに追われ、島の秘密の入り口から帰還しようとして、勢い余ったのか基地内部に落ちてきます。

そして、あろうことかベルガスV5の首の下敷きになって記録テープがダメになってしまいました。

あしゅら男爵の名誉のために断っておきますが。
この位置に首が落ちてきたのは完全にです。
マジンガーがベルガスV5を追ってきた場所に記録装置があったのも、兜甲児が意図したものではありません。落ち度があるとしたら島の設計の問題ですね。

しかし、一番の責任は秘密の入り口を教えてしまったベルガスV5にあります。
ベルガスV5の失態のせいで、マジンガーも基地の内部に呼び入れる結果となってしまいました。
この馬鹿な機械獣を作ったのがドクター・ヘルだということは忘れてはなりません。


あしゅらが、足止めに機械獣を出したのは、この島に秘密があるといってるようなものなので、
リスクは高かったのですが、この島を怪しんでいる甲児が島の入り口を発見するのは時間の問題でしたし、現にマジンガーを足止めしている間にアフロダイAの解析は済み、あとは脱出するだけでした。
肉を切らせて骨を断つ、見事な判断です。
あしゅら男爵に落ち度はありません。
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さて、これらのことをふまえた上で、
いよいよ今日のコントタイムがやってまいりましたっ

ドクター・ヘルの前で申し開きをするあしゅら男爵。



「だがあしゅら男爵よ。お前は光子力装置の秘密をその目で見た。
それゆえにその頭脳に記憶しておるであろう」



「そ・・・それが」


これは相当ムチャな注文だと思います。
あしゅら男爵は作戦参謀であり現場の指揮官ではあっても、技術者ではありませんから、技術的なことまでわかるわけがありません。
ドクター・ヘルも天才ゆえにでしょうか、自分を基準にしかモノを考えられないところがあるようで、自分と同じレベルのことを、畑違いの部下に期待されてはたまりません。
僕などは記憶力が悪いものですから、こういう場面はぞっとしてしまうシチュエーションです。

「さあさあ、申せ」
 
上機嫌なのでしょう。
気持ちのわる~い猫なで声を出すドクター・ヘル。


「コンピューターとフィルムに記録させたの・・・ですが」



「お前の頭には何も記憶しなかったと申すのか!」


「あはぁっ・・・」

言葉に詰まるあしゅら男爵。


「んんん~・・・・!」
うなり始めるドクター・ヘル。

この直後のドクター・ヘルのキレ方が傑作です。(画像は加工しています)





「んんん・・・馬鹿者! マヌケ! ウスラトンカチおたんこなすの大根め!


「ははぁ・・・豆腐のカドに頭をぶつけて死んでしまいたい心境でございます」

「ええい、うるさい! うるさーいっ!」


ドクター・ヘル可愛すぎる。
あまりに程度が低いというかw
もう小学生並みのキレ方。

あしゅらのセリフも負けずにステキでした。

もうこの、ヘルとあしゅらのやりとりで、僕は大満足だったのですが、このあと想像だにしなかった、さらにすごいことが起こりました。




・・?


・・・???



あしゅら縮んでるー!



キラーンって・・・
えーーー!!

消えちゃったよ! イリュージョンだ!


素晴らしいコントをありがとう高久先生!
最後の部分は、絵コンテ段階で加えられた描写かもしれないですが。
僕は高久先生が、わざわざト書きで
「あしゅら男爵は体が縮んでついには消えてなくなってしまった」と書いたと信じてます。
2006.07.13 Comment:0 | TrackBack:0
脚本:高久進 演出:山吉康夫 作画監督:若林哲弘

今回、かなり見所の多い回でした。
そしてあしゅらファンには、垂涎の回といえます。

まず作画がハイレベル。
それも、あしゅら男爵の顔だけにすごい画力が集中してます。

男顔と女顔の違いがよくわかる優良作画



りりしいあしゅら様


戦闘中のあしゅら様



満足げなあしゅら様


ものうげなあしゅら様



うつむくあしゅら様


当時としては異様なほど、しっかりしたタッチで描かれた美麗な絵だと思います。
この前回の25話の作画(作監:森下圭介)がひどいものだっただけに、今回のあしゅらの顔のよさは目立ちます。
他の部分はそうでもないので、作監の若林哲弘というよりは、あしゅら男爵専門の原画マンが入っていたのだろうか・・・?
原画には作監のほかに須田勝と藤城儀一の二名がクレジットされてますね。
この中の誰かが犯人です。(スタッフリストを照合していけばいずれわかるでしょう)

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さて今回、ついにあしゅら男爵が、機械獣に乗って出撃です。
ついにあしゅらにスポットが当たる日がやってきました。
これがあしゅらの乗るダイマーU5。



ドクター・ヘル
「マジンガーZの強さは、兜甲児が操縦するところにあると俺はみた!」
「そこで俺はこの機械獣ダイマーU5を完成させたのじゃ」


たしかドクター・ヘルの一人称は「わし」だったと思ったのですが、今回はなぜか「俺」といってますね。
べつにいいんですけど。語尾が「~じゃ」なもんですから、
これでは無理して若作りしているおじいちゃんみたいです。

あしゅら男爵
「おっしゃるとおりでございます。ところでこのダイマーU5をいったい誰が操縦を」 


「お前じゃよあしゅら男爵」 
ドーン! 



 「ええっ・・!?」 

期待通りのリアクション芸は、もはやダチョウ倶楽部並。
しかし、いい顔するなあ、あしゅら。

ダイマーU5に乗り込み、光子力研究所を襲撃するあしゅら男爵。
研究所ではバリヤーを張ってこれを防ごうとします。

当時の小学生の流行語ともなった、「バリヤー!」は、研究所がマッハ機械獣ジンライの攻撃を受けたときにも登場してますが、このときはまだ電力の網が交差したような単純なイメージ。

今回からますますバリヤーが物質化した印象。
のちまで定着する、この鉱石的なビジュアルがすごいと思います。
『スタートレック』などの艦船が目に見えない防御スクリーンを展開するのと違って、(子供が見る番組なので理解しやすいようにしたのでしょうけど)物質でないバリヤーというものを、視覚的に擬似物質として表現したのが画期的だと思います。
『帰ってきたウルトラマン』にでてきたプリズ魔を髣髴とさせるシュールなデザインワークですね。

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その頃兜甲児と弟シローは、鶏小屋を襲う野良犬に悩まされていました。
ドロボー犬をバイクで追いかけていくとその先には・・・


すごいの出てきちゃったよ。

これは・・・この前年まで放送していた同じ東映作品の『アパッチ野球軍』に混じってても違和感ありません。

飼い主に捨てられ、子犬を育てている野良犬の境遇に共感したこの男、ボスたちをあっという間に片付けてしまい、兜甲児と対決します。

 「俺は兜甲児」
「西条だ。来い!」
 

やあやあ我こそはと、名乗りを上げてから戦いを始めるのは、まさにサムライです。

この戦いは、ダイマーU5の出現でいったんお預けになるのですが、マジンガーとダイマーU5の戦いのとばっちりで、野良犬は死んでしまいます。

この状況に目をつけたあしゅら男爵の計略によって、兜甲児は子犬殺しの汚名を着せられます。
そして、母犬の死に罪の意識を感じた兜は、言い訳もせずに西条の気の済むまでと殴られるのでした。
こういうところが、甲児くんカッコイイですね。

なぜかこのときのダメージで目が見えなくなってしまう兜甲児。
「たとえ見えなくても俺は行く。マジンガーZが俺を待っているんだ」
無謀と紙一重の勇敢さで出撃する甲児くん。

その姿が西条に感銘を与えたのか。
甲児の目の代わりとなった西条の導きで、あしゅらの乗る機械獣を倒すことができます。

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さて、反省会です。

「それにしても兜甲児は強い・・・奴はサムライじゃ」

この目を細めるあしゅらの演技がいいですね。




「沈着、冷静、いついかなる場合にも己を失わず、そして正義のためには潔く死ぬことのできる男のことじゃ。兜甲児は我々にとって恐るべき奴じゃ。そのことをよく肝に銘じよあしゅら男爵」


ドクター・ヘルの足元にひざまずくあしゅら男爵。
絵になります


「沈着冷静」というのは、「無謀」の別の言い方なのかと耳を疑ってしまいましたがw
高久進の”まとめ台詞”は有無を言わせぬ強引な説得力(?)があります。
高久先生が「冷静沈着」といったら、それは冷静沈着なんです。

あげ足とりはともかく。
兜甲児という人間が、自分に甘えを許さない、責任感の強い人であり。
勇敢で、逆境でも決して引かず臆さず。
己の信念にいつでも殉じる覚悟をもった「サムライ」だということは今回のエピソードでかなり印象付けられました。

今回、あしゅらファンにとっては、あしゅら様が機械獣に乗り、超美麗画で活躍してくれてニコニコしてしまうエピソードでしたが、それは番組視聴の本来の趣旨からズレまくってるので、
主人公兜甲児のキャラクターを描くという意味で、とても良い回だったと。
そういえるのではないでしょうか。

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それにしても西条というキャラは、あまりに面白すぎて、今回だけの登場というのがもったいない。
マジンガーZには、ボスというギャグメーカーはいても、クールでニヒルな二枚目キャラが存在しないので、
西条がレギュラーになれば、今後の展開にもからめて、かなり使えるキャラだと思うんだけど、この回だけなのが惜しい。
2005.10.14 Comment:2 | TrackBack:0
脚本:藤川桂介 演出:西沢信孝 作画監督:中村一夫


ついに、マジンガーに空からの脅威が迫ります。
第19話のデビラーX。この回のジンライS1に続き、
エアロス三兄弟。ホーガスD5。バラスKなど。
空を飛ぶ強敵が次々と登場します。

これは明らかに「ジェットスクランダー登場」の前段階の踏み固め作業で。
ここを2~3話でまとめずに、(スクランダーお披露目の映画公開時期に向けて)長期間にわたってじっくりとやっている構成はすごいと思います。

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ところでちょっと話はそれますが。

’90年代中ごろに一世を風靡したTVアニメ『新世紀エヴァンゲリオン』では、謎の敵”使徒”が、第3東京市ネルフの奥底に眠るアダムを狙って毎回毎回やってきますが、この一種ぞっとするようでエキセントリックな要素は、
マジンガー世代である庵野秀明にとっては、子供時代の面白かったものを自らの手で再現するという意味もあったのでしょう。

使徒のシュールなデザインは庵野秀明が大好きなウルトラマンの怪獣たち影響も受けてるはずですが、この一点に向かって進行してくる異形の怪物というシチュエーションは、マジンガーZのおどろおどろしい怪奇な魅力のひとつであって、エヴァがやっていたのはそのオマージュに他なりません。

エヴァは使徒の攻撃バリエーションの奇想天外なまでの多彩さが、面白ろさにかなり貢献していましたが、このジンライという機械獣も、過去の機械獣との差別化という意味では異彩を放っています。

超音速(少なくともマッハ5以上)で飛行する機械獣という、とんでもない設定が演出上でもよく表現されていて、高速撮影フィルムにしか写らない敵に、マジンガーZが最初から最後まで翻弄される姿は、これまで20数話かけて無敵のイメージを積み重ねてきたマジンガーだけに衝撃的なものがあります。

エヴァでやっていた黄金パターンは以下のようなもの。
こんな敵どうやって倒せんるんだ→冷静な状況判断で敵の特徴を把握したミサトがあっと驚くような起死回生の作戦を提案→決死の攻防戦→からくも勝利
というエンターテインメント要素を煮詰めたような作劇パターン

このパターンが、このジンライの回ではすでに完成しています。
ジンライのわずかの弱点の分析も、リアルな描写がされていました。
富士山麓のパノラマを背景にジンライとマジンガーが正面から激突するこのシーンなどは、
エヴァ零号機と使徒の対決シーンを思い起こさずにはいられないレイアウト。
ここはかなりカッコイイです。

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この異例の敵の出現に関してもうひとつ。
わずかなチャンスをものにした兜甲児の機転や勇気というものも説得力をもって描かれていたことも注目です。

マジンガーは力の化身でありながら、力さえあれば強いのかというアンチテーゼを常にはらんだ存在。操縦者が神にも悪魔にもなれる魔神。

そのパイロットが兜甲児であるからこそ、ドクター・ヘルの進行をここまで妨げているのだという、スタッフの目論見がよく表現できていたと思います。

マジンガーに乗れば誰でもヒーローになれるのなら、主人公が兜甲児である必要もないわけで、その作劇上での危険性にはスタッフも充分気づいていたからこその、こういうエピソードなのでしょう。

このことは、のちの第26話、「激突!サムライ甲児 対 あしゅら機械獣」で、かなり明確に打ち出しています。

今回は、”逆境”という一石で、「ジェットスクランダー」と「パイロット兜甲児」。
このふたつの必然性を語る効果を生み出しているところが、非常にうまいなと思うのです。
2005.10.09 Comment:0 | TrackBack:0
脚本:藤川桂介 演出:久岡敬史 作画監督:菊池貞雄

マジンガーは、チョーシに乗って船舶を破壊し続ける海底要塞サルードに攻撃を仕掛けます。
水中で使える武器がないマジンガーですが、マジンパワーで敢然と特攻し、ついにはサルードのドック内部にまで攻め込みます。

そのときの衝撃音と揺れに驚いたあしゅら

「どうしたの?」

と、めずらしく女声だけで喋ります。

普段、となりの(?)オッサンのシブイ声(柴田秀勝)に押され気味ですが、単独で聞くとかなり色っぽい声です。(声:北浜晴子)


サルードのドックを内部から破壊されてしまったあしゅら男爵。
逃げ帰ったあしゅらに対し、またいつもの怒号が待っているかと思えば、ドクター・ヘルは、もういい加減叱るのに疲れたご様子。


「ええい、お前のいい訳なんかききたくないわ!」
「わしゃもうサルードの修理にかかっておる」

愚痴ってる時間があったら、目の前のやらねばならぬことを片付けたほうが建設的。
ドクター・ヘル自ら修理をするという現場主義の一面がみれます。

ぬぅ~いまにみておれマジンガーZめ

ドクター・ヘルの声もちょっと裏返って、ほんとにお疲れのようです。
上司としてトップとして、部下のあしゅら男爵の尻拭いはきちんとしてたんですね。

バランガM2の水中電撃攻撃に苦戦するマジンガーZですが、
海中で使える光子力ビームの開発が失敗に終わったのが戦闘に影響し、
サルード追撃を諦めることによって、海上で機械獣に勝利します。
まあお話としてはそれだけです。

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それより作画が面白いですね。
海で光子力ビームが使えるようになったという報告を聞いて、廊下を走る甲児くん。
途中で、面白い顔の人と、メガネの女史とぶつかります。



メガネが取れると、けっこう美人。
雑にみえてけっこうしっかりした作画。
かなりうまい原画マンだと思います。この絵好きですね。
地味な萌えポイントでした。

当時の東映の魔法少女ものが安定した作画で、こんなタッチだった気がする。

一応後学のために、4人クレジットされてる原画マンの名前をメモっておこう。
小池克也 阿部隆 森英樹 小田部玲子
作画監督は菊池貞雄


1話の中でも作画の幅がけっこうあって、一人のキャラがカットによっては同じ人物に見えないことも。
作画監督の存在がどうでもよくなる気が・・・
たとえば、さやかさんの顔も同じ話の中でこんなに違います。



今年、20年の沈黙を破って『機動戦士Zガンダム』が映画化されましたが、
新旧作画が混在した違和感バリバリの画面が衝撃的で話題を呼びました。
マジンガー、またも富野由悠季を出し抜きました。

さて、せっかくだから、このままガンダム話で落としましょうかね。






今回、大ボスのサルード。中ボスの機械獣バランガM2。その前哨戦のバランガM1の大群と、敵メカの層の厚さが特徴的でした。

いつも馬鹿の一つ覚えみたいに単独で直行してくるのとはうってかわって、敵側のリアルな戦略のようなものが感じ取れます。

量産型でカーキー色のバランガM1に対して、高性能で単独、そして赤色のバランガM2。そしてこのトゲトゲ。
ザクの原型だといってもうっかり通ってしまいそうな符合ですねw
2005.10.07 Comment:0 | TrackBack:0
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